戦間期には多様な文学グループが混在したが、どの派にも属さない三人の作家たちがいた。この「偉大な革新者」とは、スタニスワフ・イグナツィ・ヴィトキェヴィチ(ヴィトカツィ)(Stanisław Ignacy Witkiewicz、Witkacy)、ヴィトルド・ゴンブロヴィチ(Witold Gombrowicz)、ブルーノ・シュルツ(Bruno Schulz)である。いずれも形式や社会関係の問題を取り上げたが、そのアプローチはそれぞれが全く異なっていた。
奇妙な傑作であるヴィトカツィの戯曲は、サミュエル・ベケット(Samuel Beckett)、ウジェーヌ・イヨネスコ(Eugene Ionesco)、ジャン・ジュネ(Jean Genet)らと関連する不条理劇の先駆だと考えられている。ヴィトカツィの作品は社会の慣習や期待から自由になりたいという欲求を扱っている。戯曲『狂人と修道女(Wariat i Zakonnica)』には数種類の(実際の性格というより)性格類型が、精神病院に一斉に会する。この施設に入院しているのは詩人だが、ヴィトカツィは、それぞれの登場人物を動かしているイデオロギー(精神分析や科学的実証主義など)は、どれもがいかに狂っているかを探っている。『靴職人たち(Szewcy)』では、ファシスト、共産主義者、貴族が互いに反目し合う様子、つまり政治的イデオロギーの衝突を寓意的に描いている。
ヴィトカツィと同様にゴンブロヴィチもまた、個人と、個人が社会的関係によって与えられる様々な「仮面」との関係を探った。『フェルディドゥルケ(Ferdydurke)』は、目が覚めたら学校時代に戻っていた男の物語を通じて、個であることと所属を同時に求める願望を描いた見事な風刺である。複雑な構造を持つ『コスモス(Kosmos)』は、一見偶然と思われる一連の出来事と観測の中に意味を見出そうとする男の物語だ。人を惹きつけ同時に不安にさせるこの小説は、主人公が自分の周囲にますますありえないような関連性を構築するにつれて、意味と関連を見出そうとする私たちの行為の無意味さが露わになる。
シュルツの作品世界には詩的な美しさがあり、それは物質的世界と形而上学的普遍との関係を熟考する基盤となっている。手の届かぬ時間と失われた家についての物語は、想像力と体験の相互作用の中に現われる。シュルツはナチスの占領下にあった故郷ドロホビチで銃弾に倒れ、非業の死を遂げたが、短篇集『砂時計サナトリウム(Sanaorium pod Klepsydrą)』、『大鰐通り(Ulica krokodyli)』を私たちに残した。是非読んでほしい。
第二次世界大戦におけるポーランドの経験と責任に関心がある人におすすめなのは…
第二次世界大戦の中心的な戦場となったポーランドは、文学もまた戦争の深刻なトラウマを抱えた。戦中および戦後まもなくの時期の文学が扱ったのは、両隣国から侵攻されただけでなく、ナチスの大量虐殺の現場となった祖国を持つ人々がかいくぐった体験である。
ポーランド地下組織のメンバーであったクシシュトフ・カミル・バチンスキ(Krzysztof Kamil Baczyński)は1944年ワルシャワ蜂起で死んだ。彼が残した詩には、不確かで暴力的な未来を前にした若者の恐れと情熱が綴られている。詩人のアンナ・シフィルシチンスカ(Anna Świrszczyńska)、タデウシュ・ルジェヴィチ(Tadeusz Różewicz)、ミロン・ビャウォシェフスキ(Miron Białoszewski)はワルシャワ蜂起を体験し、その作品にはそのトラウマが様々な形で現れている。ビャウォシェフスキは戦後、人生の大半を費やし、ワルシャワ蜂起の回想の執筆と編集に取り組んだ。その『ワルシャワ蜂起回想録(Pamiętnik z powstania warszawskiego)』では回想に付き物の物語的な筋を排し、その代わりに包囲された町の生活が事細かに書き留められている。
タデウシュ・ボロフスキ(Tadeusz Borowski)の『皆さま、ガス室へどうぞ(Proszę państwa do gazu)』はアウシュヴィッツの悲惨な生活を描いている。強制収容所を生き延びたボロフスキは、率直な散文と緻密な描写でもって「優しさは衝撃的で、誰もヒーローではない」世界を書いた。戦後すぐに刊行された、ゾフィア・ナウコフスカ(Zofia Nałkowska)の『メダリオン(Medaliony)』もまたナチスの残虐行為を扱っている。ナウコフスカがナチス犯罪調査委員会の一員として集めた戦慄の証言を短篇集にまとめたものである。
近年では、戦争を直接経験していない若い世代がトラウマの遺産に取り組んでいる。マレク・ビェンチク(Marek Bieńczyk)の『トフォルキ(Tworki)』はワルシャワ近郊の精神病院が舞台で、現代の語り手の物思いが占領期のポーランドの生活の物語と溶け合っていくなか、記憶と想像力の関係が探られる。ピョトル・パジンスキ(Piotr Paziński)の小説『ペンション(Pensjonat)』と『鳥通り(Ptasie ulice)』も過去からのこだまと向き合っている。パジンスキの作品は亡霊の世界だ。喪失に対する悲痛な瞑想であり、ポーランドのユダヤ人の消えゆく言葉を慎重に称えたものである。
やや軽い読み物をお探しのあなたには…
ナチスの占領に続き、ソ連の傘下に置かれたポーランドの暗い文学の中には、奇妙な笑いのブラックコメディ小説も存在する。
SFファンにはスタニスワフ・レム(Stanisław Lem)の作品をおすすめしたい。『ソラリス(Solaris)』、『泰平ヨンの航星日記(Dzienniki gwiazdowe)』、『ツィベリアダ(邦題: 宇宙創世記ロボットの旅)(Cyberiada)』などの長篇小説・短篇集がある。レムの物語の主人公たちは、しばしば未知なる生命体や状況に遭遇するのだが、描かれる世界には同時に現実味がある。作品はSFというだけでなく哲学的だ。レムの作品は、遊び心あふれる創造的な言葉の使用と、示唆に富む魅力的な物語の両方を兼ね備えており、愉快な冒険と不条理な笑いを求めている読者にも、他者との遭遇という独創的な哲学を探している読者にも、どちらにも最高に楽しんでもらえるだろう。