2012年に第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展のポーランド館に展示されたカタジナ・クラコヴィアック=バウカ(Katarzyna Krakowiak-Bałka)のインスタレーション《Making the walls quake as if they were dilating with the secret knowledge of great powers(大国の秘密知識で壁が膨張するかのように震わせる)》のイメージ・ギャラリーである。
カタジナ・クラコヴィアック=バウカはポーランド館を音響システムに変え、建築自体を音響の一部として活用した。訪れた人々は、建物内部で奇妙な音響体験をすることができ、建築の構造と音響が絶妙に統合されていた。建築の壁自体を振動板として活用して音楽的な体験を提供し、建築が静的なものではなく、響きや振動を通じて生き生きとした存在であることが示された。クラコヴィアク=バウカのアプローチは、建築と音響芸術の新たな対話を提供し、観客に空間と音の相互作用を体感させるものだった。この作品は、ヴェネツィア・ビエンナーレの訪問者に強烈な印象を与え、国際的に高く評価された。