「マズルカ」と言えば、日本人には主にショパンの音楽が連想されるかもしれないが、今回のツアーでは、マズルカのまた違った民俗的な舞踊バージョンを紹介する。ヤヌシュ・プルシノフスキ・コンパニャのメンバーは民俗的伝統を受け継ぎ、ポーランド中部の農村音楽家から学んだ。伝統を再発見し、自らの表現方法を創造した。
ヤヌシュ・プルシノフスキの音楽との出会いについて「聴けば聴くほど、私が今まで聴いたことのあるどんな音楽とも似ていないことが分かった」と、日本で45年近く音楽ジャーナリストとして活躍するピーター・バラカンは語っている。
ヤヌシュ・プルシノフスキ・コンパニャのレパートリーには、オベレクoberek、ポロネーズ、ホゾヌィchodzonyといった多くの民俗音楽が含まれるが、マズルカはバンドの作品の中でも特別な位置を占めている。「マズルカは何世紀もの間ポーランドの名刺代わりだった。サロン文化・大衆文化の両方で機能していた。」とプルシノフスキはガゼタ・ヴィボルチャ(Gazeta Wyborcza)新聞のロマン・パヴウォフスキRoman Pawłowskiとのインタビューの中で語っている。
音楽家が強調しているように、マズルカは共同体の音楽だ。他の人間との接触やリズムの発見、回転のダンスのない共同体音楽を想像するのは難しい。ヤヌシュ・プルシノフスキ・コンパニャのメンバーはコンサート会場でダンス・ワークショップも企画している。参加者はリズムの力を確信し、リズムによる一体感を楽しむことができるだろう。
「音楽を体験し、楽しみ、みんな一緒に一つの音楽を楽しむ雰囲気を楽しむということ。」とピーター・バラカンはダンスの恍惚感についてこう語っている。バラカンは今年4月にアダム・ミツキェヴィチ・インスティテュートの招待に応じ、調査研究のためポーランドを訪れた。ポーランド文化と出会い、ヤヌシュ・プルシノフスキ創設の「Wszystkie Mazurki Świata(マズルカ・オブ・ザ・ワールド・フェスティヴァル)」に参加した。
「人々が踊っている時、ただその表情を見る…(中略)素晴らしい踊り手もいれば、全くの初心者もいます。中にはダンスが全然駄目な人も。でも、そんなことはどうでもいいことです。みんなが楽しみ、音楽の力に夢中になっているので、誰が上手だとか下手だとか、そんなことを気にする人は誰もいないと思います。」
6月のコンサートツアーでは四都市を回る。東京ではツアーパートナーであるMusic Plantのコンサートホールを会場とし、伝統音楽の枠を超え、第12回ショパン国際ピアノコンクール第5位入賞の日本人ピアニスト高橋多佳子と共演する。
公演日程:
東京公演
- 2019年6月7日(金)
18:30ダンスワークショップ(60-70分/40名)
北とぴあ ペガサスホール
〒114-8503東京都北区王子1-11-1 - 2019年6月8日(土)
12:45ダンスワークショップ(45分/30名)
15:00コンサート(40分x2)
武蔵野市民文化会館 小ホール
〒180-0006東京都武蔵野市中町3-9-11 - 2019年6月9日(日)
15:00ストリートパフォーマンス
北とぴあ正面玄関前
16:00コンサート 共演:高橋多佳子(ピアニスト)
北とぴあ つつじホール
〒114-8503東京都北区王子1-11-1
愛知(名古屋)公演
- 2019年6月11日(火)
14:00コンサート
宗次ホール
〒460-0008愛知県名古屋市中区栄4-5-14
島根(安来)公演
- 2019年6月12日(水)
19:00コンサート
安来市総合文化ホール アルテピア 小ホール
〒692-0014島根県安来市飯島町70
兵庫(神戸)公演
- 2019年6月13日(木)
19:00コンサート
100BANホール
〒650-0033神戸市中央区江戸町100番地
LOTポーランド航空はピーター・バラカン氏ポーランド訪問のオフィシャルエアラインです。
プログラム・パートナー:メロディーツアー
Source: own materials, artists’ promotional materials, interview with Peter Barakan of 28 Apr 2019, Culture.pl; originally written in Polish by AW, 20 May 2019, translated by ..., 27 May 2019