1996年、指揮者メニューインの生誕80周年を記念して、シンフォニア・ヴァルソヴィアは彼の指揮のもとでベートーヴェンとシューベルトの交響曲全集をIMG Recordsで収録し、イギリス、スイス、ドイツ、イタリア、フランス、ベルギー、ブラジル、南アフリカなど各地で65回に及ぶツアーを実施。ウィーンのクランボーゲン音楽祭、ストラスブール、モンペリエ、ポレンサ(マヨルカ島)、グシュタードなどの音楽祭にも出演した。
1997年、以前から指揮者として同オーケストラと深く関わってきたクシシュトフ・ペンデレツキが芸術監督に就任。ポーランド国内外で数多くの共演を行い、レパートリーにはペンデレツキ自身の作品が多く含まれ、『シンフォニエッタ・ペル・アルキ』、『シンフォニエッタ第2番』、『フルート協奏曲』、『ヴィオラ協奏曲』、『Stabat Mater』、『De Profundis』、『Credo』、『エルサレムの七つの門』などがある。同オーケストラとペンデレツキ自身の共演による収録も多数に及び、彼自身のアルバムも制作された。
2001年から2004年にかけて、アルゼンチン出身の世界的テノール歌手ホセ・クーラがシンフォニア・ヴァルソヴィアの首席客演指揮者を務めた。彼と同オーケストラとの繋がりは、2000年11月25日にワルシャワ国立フィルハーモニーで行われた特別演奏会で指揮者としてクーラが共演したことがきっかけとなっている。
2006年~2007年のシーズン中には、フランス、スペイン、ポルトガル、ドイツ、日本、ブラジルへのツアーを実施し、ポーランド国内でも「ショパンと彼のヨーロッパ」「ヴラティスラヴィア・カンタンス(ヴロツワフの歌)」「ベートーヴェン・フェスティバル」「ワルシャワの秋」などの主要な音楽祭に出演した。
2000年、当時の音楽監督フランチシェク・ヴィブランチクにより「シンフォニア・ヴァルソヴィア財団」が設立され、同オーケストラの芸術活動を支援すること、特にポーランドの作曲家たちや若手音楽家たちの育成を目的とし活動を続けている。同財団は毎年「フランチシェク・ヴィブランチク記念 シンフォニア・ヴァルソヴィア・フェスティバル」を主催し、また2009年からはマゾフシェ地方の音楽高校在学生を対象に「フランチシェク・ヴィブランチク芸術奨学金」を授与している。受賞者には経済的支援のほか、夏期コンサートシリーズでの演奏機会が与えられる。
2010年、オーケストラは南プラガ地区のグロホフスカ通りにある、ワルシャワ農業大学(SGGW)獣医学研究所として使われていた建物群を新本拠地として手に入れた。続いて、1800席を超える新コンサートホール建設のための国際建築コンクールが実施され、オーストリア・グラーツのアトリエ・トーマス・プーヒャー(Atelier Thomas Pucher)の設計が採用された。建設計画では、2020年2月に設計完了、同年10月に建設開始。2022年10月にはグロホフスカ通りに面した3棟の建物が竣工し、2030年にホール全体の完成と開館が予定されている。
オーケストラの活動の中で特に注目すべきは、フランスのC.R.E.A.協会および芸術監督ルネ・マルタンによる音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」である。この音楽祭はナント、ビルバオ、リスボン、東京、リオデジャネイロなど世界各地で開催されている国際的プロジェクト。2010年、シンフォニア・ヴァルソヴィアはワルシャワで初めて「ラ・フォル・ジュルネ/音楽の祭日:ショパン・オープン」と題された音楽祭を主催。その後も「巨人たち(Les Titans)」(2011)、「ロシア」(2012)、「フランスとスペインの音楽」(2013)、「アメリカ」(2014)とテーマを変えながら開催が続き、2014年には3日間で55公演・約1000人の演奏家が参加し、延べ3万7千人を超える観客が来場した。
2019年、シンフォニア・ヴァルソヴィアは創立35周年を迎え、これを記念してポーランド国立歌劇場(Teatr Wielki / Opera Narodowa)にて祝賀コンサートを開催している。
「シンフォニア・ヴァルソヴィア」公式サイト: https://www.sinfoniavarsovia.org/
出典:Polish Music Information Center, Polish Composers' Union, 2002年1月(2024年7月15日改訂)
日本語訳:川本夢子(Yumeko Kawamoto)、2025年10月 3日