ポーランドのクリスマスイヴの伝統
他の中欧の国々と同様に、ポーランドのクリスマスは趣があり、人々に愛されている。しかし、ツリーを飾るなどのゲルマンの伝統が広く浸透して一般的となった一方で、ポーランドの慣習は楽しい独自性を保っている。
ポーランドのクリスマスのお祝いは、ほとんどが12月24日におこなわれる。この日は国の公式な祝日ではないが、多くのポーランド人にとって、一年のうちで最も重要な、家族で過ごす日のひとつである。クリスマスイヴには、通常より早く業務を終える機関が多く、たいてい家で家族とディナーをとりながら祝う。
一番星を待つ
12月24日、ポーランド人は多くの場合、空に一番星が出るのを待ってから食事の席につく。この伝統は、新約聖書によれば、ベツレヘムの星が東方の三博士をキリスト生誕の地へ導いたことを記念している。今日では、多くの人工衛星が地球の周りを回って光を反射しているため、この伝統を守ることは難しくなったが、なるべく守ろうとしている家族も少なくない。
オプワテク(聖餅)を分け合う
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オプワテク(opłatek)とは、小麦粉と水から作られた無発酵のウエハースのようなもので、表面に宗教的な絵柄が浮き彫りになっている。クリスマスのお祝いに参加している人は全員がオプワテクを一枚受け取り、お互いにその一部を分け合う。分け合うさいには、相手の健康や幸せを祈る言葉を交わす。それから食卓に着く。この伝統は、「最後の晩餐」でパンを裂いたことと関連している。
動物と話す
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飼い葉桶と動物、クラクフ、2006、写真:Bartosz Siedlik / Fotorzepa / Forum
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ポーランドの古い伝説によると、クリスマスイヴに動物たちは言葉を話す能力を授かる。この世に生まれたイエスを歓迎したことへの褒美なのだという。このため、子どもたちは家庭のペットから言葉を引き出そうとして、動物たちをとまどわせがちだ。
食卓に空席を用意する
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クリスマスの食卓の空席、写真:Michał Kołyga / Reporter
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みんなが食卓に着いて、おいしいクリスマスディナーを味わうとき、まだ席が一つ空いているかもしれない。ポーランド人の多くが、恵まれない人が保護を求めて来たときのために、食卓に空席を一つ用意している。現代ではめったに起こらないことだが、見知らぬ人を家族のように迎え入れ、もてなすという伝統がある。
肉を食べない
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ティア(Kutia)、写真:Michał Kołyga / Reporter / East News
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ポーランドのクリスマスはペスカタリアンにとって夢のようだ。古いカトリックの伝統によれば、クリスマスイヴにポーランド人は肉を食べず、強いお酒を飲まない。しかし、ワインと魚はかまわない。そして伝統料理には魚がふんだんに使われている。
ポーランド式ディナーのマナーが心配な方は、このハンディガイドを参考にしてみてください。
テーブルクロスの下に干し草を入れる
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クリスマスの干し草、写真:courtesy of www.siankowigilijne.eu
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ポーランドでクリスマスイヴのお祝いの最中に、テーブルクロスの下に干し草を見つけても、ホストが掃除を怠った、とは考えないでください。干し草は、聖書にあるように、生まれたばかりのイエスが飼い葉桶の中に寝かされていたことを思い出すために、わざとそこに置かれているのです。
12種類の料理を用意する
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ポーランドの伝統的なクリスマスイヴのディナーは12種類の料理からなる。それぞれが新年の各月をあらわしている。すべての料理を味わうことで、これから迎える12か月の間、幸せでいられると言われている。ポーランドの伝統的なクリスマス料理には、キャベツとキノコのピエロギや、マコヴィエツ(ケシの実ケーキ)などがある。
執筆:マレク・ケンパ(Marek Kępa)、2015年秋
日本語訳:パヴェウ・パフチャレク(Paweł Pachciarek)、YA、2021年12月